この記事でわかること
- 稼ぐ業者と稼げない業者の違いとは?
- 受注ルートの確保
- 閑散期の立ち回り方
- 顧客対応(接客力)
エアコン工事で独立して「稼げる業者」と「稼げない業者」の決定的な違いはどこにあるのでしょうか??
単なる技術力の差だけでなく、
「受注ルートの確保」
「閑散期の立ち回り」
「顧客対応(接客力)」
の3点に集約されます。
1. 受注ルートと収益構造の違い
稼げる業者は、特定の元請け(家電量販店など)だけに依存せず、複数の安定した受注ルートを持っています。
- 稼げる業者:
- 自社集客の仕組み: 自社ホームページやSNS、MEO対策(Googleマップ検索)を活用し、仲介手数料のない直接案件を獲得している。
- 不動産・建設業界との提携: 引っ越しやリフォームに伴う需要を、不動産管理会社などから安定して受注している。
- 稼げない業者:
- 下請けへの過度な依存: 家電量販店やネット通販の下請けのみに従事。繁忙期は稼げても、閑散期に仕事が激減し、年間の収益が安定しない。
2. 閑散期(冬場・春先)の戦略
エアコン工事は季節による需要の差が激しいため、1年を通した「収益の谷」をどう埋めるかが分かれ目です。
- 稼げる業者: 閑散期にメンテナンス(洗浄・点検)や、業務用エアコン、電気工事(コンセント増設など)といった「空調関連の追加工事」を準備している。
- 稼げない業者: 夏場の繁忙期だけで稼ごうとし、閑散期に仕事がないことを「景気や季節のせい」にして待機してしまう。
3. 接客力と信頼性(リピート率)
技術はあって当たり前の世界であり、差別化は「現場での対応」で決まります。
- 稼げる業者:
- 丁寧な説明と養生: 作業前の事前説明や、部屋を汚さないための養生を徹底し、顧客の安心感を高める。
- 追加費用の明示: トラブルになりやすい追加費用を事前に明確に提示し、納得を得てから作業する。
- 稼げない業者: 挨拶やマナーが悪かったり、雑な配管ルートで見た目が悪かったりするため、一度きりの依頼で終わってしまう。
参考:年収のイメージ
働き方によって、以下のような年収の差が生まれます。
| 区分 | 推定年収(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 独立初期(一人親方) | 200万 ~ 450万円 | 技術習得と受注ルート開拓の時期 |
| 中堅・安定期 | 500万 ~700万円 | 安定した下請けルートや一部自社集客を持つ |
| 稼げる業者(ベテラン) | 800万 ~ 1,200万円以上 | 直接案件が多く、閑散期の対策も万全 |
独立を成功させるためには、第二種電気工事士の資格取得はもちろん、電気工事業の登録などの法的な準備も欠かせません。
まずは繁忙期以外にどのような仕事を請け負うか、具体的な事業計画を立ててみましょう!
独立初期の段階ですぐ辞めてしまう業者が多い...非常にもったいない!!
最低3年は頑張ってみよう!!

独立したての時期に「エアコン工事以外」の武器を身につけようとする姿勢は、長期的に稼ぎ続けるために非常に重要です。
エアコン工事(空調)と親和性が高く、かつ「閑散期に需要がある」「単価が高い」「一人で完結できる」という視点で、
優先順位が高い順に4つ提案します。
1. 「壁掛けエアコンの完全分解洗浄(クリーニング)」
もっとも手っ取り早く、かつ確実に収益に繋がるのが洗浄です。
- なぜおすすめか: 設置工事を依頼したお客様に対し、「1〜2年後のメンテナンス」としてリピート受注しやすいからです。
- 学ぶべきこと:
- お掃除機能付きエアコンの分解・組立(これができないと単価が上がりません)。
- 専用洗剤の知識と高圧洗浄機の扱い。
- メリット: 工事のような重労働が少なく、利益率が非常に高いです。
2. 「コンセント増設・ブレーカー交換(電気工事)」
エアコン設置の際、「ここにコンセントがあれば・・・」といった場面に必ず遭遇します。
- なぜおすすめか: エアコン工事の「ついで」で発生するため、成約率がほぼ100%だからです。
- 学ぶべきこと:
- 天井裏や壁内の隠ぺい配線(通線)の技術。
- 分電盤の交換や回路増設。
- メリット: 電気工事士の資格を活かして、照明交換やインターホン設置など、冬場の細かい「住まいの困りごと」を拾えるようになります。
3. 「アンテナ工事」
実はエアコン工事の道具や車、梯子がそのまま転用できるのがアンテナ工事です。
- なぜおすすめか: 新築物件の引き渡し時期(3月など)は、エアコンとアンテナをセットで頼みたいニーズが非常に多いからです。
- 学ぶべきこと:
- 電波測定器(チェッカー)の使い方。
- 高所でのアンテナ固定技術と防水処理。
- メリット: エアコンとセットで受注することで、1日あたりの現場利益を大幅に上げられます。
4. 「業務用エアコン(店舗・オフィス)」
家庭用が暇になる時期でも、店舗やオフィスの入れ替え需要は動いています。
- なぜおすすめか: 1件あたりの単価が家庭用とは比較にならないほど高いからです。
- 学ぶべきこと:
- 三相200Vの知識。
- 吊りボルトの施工や溶接(ロウ付け)技術。
- メリット: これができると、工務店やリフォーム会社からの信頼度が格段に上がり、「職人」として重宝されます。
- デメリット:室外機の重量が非常に重くなるため、1人作業では厳しいことが多い
習得に向けた「最初のステップ」比較表
| 習得すべき技術 | 難易度 | 必要な投資 | 閑散期の収益性 |
|---|---|---|---|
| エアコン洗浄 | 低 | 洗浄機・薬剤 (約5万) | ◎ (リピート率が高い) |
| 電気工事(増設) | 中 | 電線・部材 (約3万) | 〇 (工事のついでに) |
| アンテナ工事 | 中 | チェッカー・部材 (約10万) | 〇 (新築需要に強い) |
| 業務用エアコン | 高 | 溶接機・真空ポンプ (約20万) | ◎◎ (単価が非常に高い) |
まずは「エアコン洗浄」と「電気の増設工事」から手を付けるのが一番スムーズです。
これらは既存のエアコンのお客様にそのまま提案できるため、営業コストがかかりません。


エアコンクリーニングの覚え方
独立したての時期は、「実機での練習」と「最新機種の構造把握」が学習の軸になります。
設置工事の知識がある分、構造の理解は早いですが、クリーニング特有の「養生(防水)」や「基板の保護」が命運を分けます。
効果的な勉強の進め方は以下の3ステップです。
1. 徹底的な「分解動画」の視聴(独学)
まずはYouTubeなどで、主要メーカー(ダイキン、三菱、パナソニック等)の分解手順を頭に叩き込みます。
- ポイント: 単なる掃除動画ではなく、「お掃除機能付きエアコンの分解・組立」に特化した専門チャンネル(例:日本エアコンクリーニング協会の公式動画など)を繰り返し見ます。
- 注意点: 工事と違い、クリーニングは「隠れたコネクタ」や「プラスチックのツメ」を折らない繊細さが求められます。動画で「ツメの位置」を把握するのがコツです。
2. 「練習用実機」の確保と自宅練習
動画で見た内容を、自分の手で再現する環境を作ります。
- 入手方法: 買い替えで出た中古エアコン(お掃除機能付き)を処分せずに持ち帰るか、ジモティー等で安く入手し、作業車や自宅に設置して何度も分解・洗浄を繰り返します。
- 練習内容: 「基板を濡らさない養生」と「ドレンパン・送風ファンの取り外し」を、制限時間内にミスなくできるまで練習してください。
3. 専門スクール・講習会の活用
独学では限界がある「最新機種のクセ」や「洗剤の化学的知識」を補います。
- 日本エアコンクリーニング協会: 会員向けに1,000台以上の実機がある研修センターを開放しており、現場で遭遇するあらゆる機種を試せます。
- エアコン技研スクールなどの短期集中講習:1〜2日で「お掃除機能付き」の分解を徹底的に学べる講座もあり、即戦力を目指すなら効率的です。
学習の優先順位
- お掃除機能付きの分解: これができないと単価(1.5〜2万円)が取れず、稼げません。
- 完全分解(ドレンパン・ファン外し): 「他社が落とせなかった汚れ」を落とせるため、高単価で差別化できます。
- 洗剤の知識: アルミフィンを傷めない「アルカリ洗剤」と「酸性洗剤」の使い分けを学びます。

アンテナ工事の覚え方
アンテナ工事は、エアコン工事と「使用する道具(梯子・インパクト・防水処理)」や「高所作業」の共通点が多いため、エアコン業者が次に習得する技術として非常に相性が良いです。
以下のステップで進めるのが効率的です。
1. 基礎理論を「YouTube」と「メーカーサイト」で学ぶ
アンテナはエアコン以上に「見えない電波」という理屈を理解する必要があります。
- YouTubeでの学習: 「アンテナ工事 流れ」や「デザインアンテナ 取付」で検索し、施工手順(配線の引き回し、入線口への接続)を視覚的に覚えます。
- メーカーサイトの活用: DXアンテナやマスプロ電工の製品カタログや施工説明書には、電波の基礎知識(強電界・弱電界の違いなど)が凝縮されています。これを読み込むだけで専門用語の理解が深まります。
2. 「レベルチェッカー(測定器)」を手に入れる
アンテナ工事において、目視や勘は通用しません。
- 必須ツール: 最優先で「レベルチェッカー」を購入してください。これがないと、テレビが映らない原因が「向き」なのか「配線」なのか「電波の強さ」なのか判断できません。
- 練習方法: 自宅のアンテナ端子にチェッカーを繋ぎ、数値(レベル、BER、MER)がどう変化するか確認することから始めましょう。
3. 「自分の家」または「知人の家」で実践する
アンテナ工事は現場ごとに壁の材質や電波状況が異なるため、実戦経験がすべてです。
- DIYで練習: 自宅の古いアンテナを、最新の「デザインアンテナ」や「ユニコーンアンテナ」に交換する練習をします。
- ポイント: 屋根上(八木式アンテナ)の作業は危険を伴うため、まずは壁面に取り付けるデザインアンテナから覚えるのが安全で、近年の主流でもあります。
4. アンテナ部材の「規格」を覚える
エアコンに「配管サイズ」があるように、アンテナにも規格があります。
- ブースター(増幅器): 電波を強くする機械。電源部と増幅部のセット運用を覚える。
- 分配器と分岐器の違い: 宅内の各部屋に電波を分ける仕組み。
- 4K8K対応: 現在の標準規格。古い配線(3Cなど)との互換性を学ぶ。
アンテナ工事を覚えるメリット
- 道具の流用: 梯子、真空ポンプ以外の基本工具、腰道具がそのまま使えます。
- 高単価: 1件あたりの作業時間は1〜2時間程度ですが、部材費込みで3万〜6万円ほどの売上になり、利益率が非常に高いです。
- 新築セット受注: エアコン3〜4台とアンテナ工事をセットで受ければ、1日で10万円以上の利益も可能です。

業務用エアコン工事の覚え方
業務用エアコン(パッケージエアコン)は、ルームエアコンよりも「重量」「電圧」「配管接続」の難易度が一段上がりますが、習得すれば単価が数倍に跳ね上がります。
独立したての時期におすすめの、効率的な勉強ステップを4つに分けて解説します。
1. メーカー主催の「実技講習」を受講する
業務用は独学での練習機確保が難しいため、メーカーの研修施設を利用するのがもっとも近道です。
- ダイキン工業(空調講習会): 初心者向けの「空調基礎実践」から、ビル用マルチの施工まで段階別に学べます。
- 日立グローバルライフソリューションズ(技術研修): 実際の機器を使った分解やトラブル診断の講習が充実しています。
- メリット: 最新機種の構造をプロから直接教わることができ、自己流による故障リスクを減らせます。
2. 「溶接(ロウ付け)」と「真空引き」の技術を磨く
業務用の配管はルームエアコンのようなフレア接続だけでなく、「ロウ付け(溶接)」が必要な場面が増えます。
- 練習方法: 銅管の端材を購入し、ガストーチやアセチレンバーナーで隙間なく接合する練習を繰り返します。
- 習得すべきこと: 窒素置換(配管内の酸化を防ぐために窒素を流しながら溶接する)のやり方。これができないと、後にゴミが詰まってコンプレッサーを壊す原因になります。
3. 電気知識のアップグレード(三相200V)
業務用は単相ではなく、「三相200V(動力)」を使用します。
- 学ぶべきこと: 逆相(プロペラが逆回転する)の確認方法や、動力用ブレーカーの選定。
- 資格の壁: マンションや小規模ビル以上の物件では、第一種電気工事士の資格が必要になるケースがあるため、将来的な取得を視野に入れましょう。
4. 現場での「揚重(ようじゅう)」と「吊り」の工夫
業務用室内機は数十kgあり、一人での作業は物理的に困難なことが多いです。
- 学ぶべきこと:
- 天井吊ボルトの施工: 墨出し(位置決め)とボルトの打ち込み。
- 揚重機の活用: 「アッパー」や「手動リフト」など、重い室内機を一人、または少人数で安全に持ち上げる道具の使い方。
業務用エアコン学習のロードマップ
| 習得フェーズ | 内容 | 必要なスキル・資格 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 天カセ・天吊の分解洗浄 | 養生、ドレンポンプの構造理解 |
| ステップ2 | 既存機との入れ替え工事 | ロウ付け(溶接)、フロン回収技術 |
| ステップ3 | ビル用マルチ・新規設計 | 系統図の理解、第一種電気工事士 |
いきなり新規設置を請け負うのはリスクが高いため、まずは「業務用エアコンのクリーニング」から入るのがおすすめです。
分解を通じて内部構造や吊り込みの仕組みを詳しく理解でき、その後の設置工事のイメージが格段に湧きやすくなります。

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