この記事でわかること
- 独立に必要な届出
- 独立に必要な工具
- 独立に必要な材料
- 独立に必要な車両
これらを合わせて開業資金はいくら必要になるのか??
1. エアコン工事 独立に必要な届出
まずは、個人として独立した場合、税務署に「個人事業の開・廃業等届出書」を提出します。
個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)(PDF/865KB)
[概要]
新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続です。
[手続対象者]
新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方
[提出時期]
事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出
なお、提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限
[提出方法]
届出書を作成のうえ、持参又は送付により提出してください。
※ 番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い
[手数料]
手数料は不要
[提出先]
納税地を所轄する税務署長(事務所・事業所を移転する場合で、その移転前の事務所・事業所の所在地を納税地としていたときには、その移転前の事務所・事業所の所在地を所轄する税務署長)(税務署の所在地等については、国税庁ホームページの「組織(国税局・税務署等)」の「税務署の所在地などを知りたい方」をご覧ください。)に提出してください。
[受付時間]
8時30分から17時まで
ただし、税務署の閉庁日(土・日曜日・祝日等)は、受付を行っておりませんが、送付又は税務署の時間外収受箱に投函することにより、提出することができます。
[相談窓口]
最寄りの税務署(所得税担当)にご相談ください。
ただし、閉庁日(土・日曜日・祝日等)は、行っておりません。
提出時期が原則、事業の開始等の事実があった日から1ヶ月以内に提出となっていますが、遅れても特に問題は無いです。
ただ、青色申告をするのであれば必要ですので、早めに出しましょう!
以下に、開業届を出さないことによるデメリットにも、少しふれておきます。
1-1. 開業届を出さないことによるデメリット
「65万円の所得控除」の恩恵が受けられない!
開業届を出すメリットの一つが「青色申告が出来るようになる」ということ。
青色申告をする場合は、開業届とともに「所得税の青色申告承認申請書」を出す必要があります。
青色申告のメリットは
年間の事業所得から最大65万円の控除が出来る
※あくまでも「課税対象の所得」を減らすことで、その結果として「所得税」や「住民税」が下がり節税効果につながります。
今は、会計ソフトで簡単に記帳出来るようになったため、青色申告もそんなに大変ではありません。
昔は「帳簿の保管義務」が無かったので、白色申告を選ぶメリットもそれなりにありましたが、今は白色申告でも「帳簿付け・保管」が義務になりました。
こうなってしまっては、白色申告のメリットはあまり無いため、青色申告をする方がお得です。
税務署に行くのも面倒だし、よくわかんないって人には、質問事項に答えるだけで
開業届やその他の必要書類を作成できる
無料の「freee開業」という下記webサービスがあるので、利用するといいと思います。
「屋号付きの銀行口座」を作れない
開業届に「屋号」を記入して提出すれば、「屋号」の入った口座を作ることができます!
これにより、以下の様なメリットがあります。
- お客様に信用してもらいやすい!
※振込先が「個人名義」の場合、お客様が不安になり、購入・申し込みを止めてしまう可能性あり - プライベート口座と分けることにより、仕訳や確定申告が楽になる!
僕も個人事業主の頃は使ってた、個人事業主におすすめの収納代行用口座
これは、マジでめちゃくちゃいいです!
無料で屋号口座が作れて、信用もアップ!!
最初は個人事業主として独立して、その後、売上を目安に法人化していくといいと思います。
そして、事業も軌道にのってこれば、会計ソフトの導入も検討して、しっかりと節税対策。
会計知識をつけてさらに売り上げを伸ばしていきましょう!!
法人後は経理も複雑になるので、税理士さんにお願いする、もしくは顧問税理士として共に企業経営をしていくことを強くおすすめします!
弊社も法人として、顧問税理士さんとは常に連絡をとっています。
様々な業界情報などリアルタイムにわかるので、情報共有して刺激をもらっています!
自分に合った税理士さんと出会えるまで、しっかり面談した方がいいですよ!
経理はプロに任せて事業に時間を使った方が効率は良いです。
2. エアコン工事 独立に必要な「工具の費用」
ルームエアコン工事で独立した場合の、最低限必要な道具類を下記にまとめます。
参考にしてみてください!
2-1. 腰道具類
常に、腰につけて作業することになるので、必要最低限、軽量化がおすすめです!
腰痛の原因になります。
カラダが資本です!
- 安全帯用ベルト
(柱上用のベルトじゃなくてOK)
※バックルがワンタッチで脱着できるのがおすすめ
※柱上用のベルトとは、電気工事で電柱に登ったりするとき用のベルト
ベルトタイプ:
2,000~3,000円
ワンタッチタイプ:
4,000~5,000円 - 安全帯胴当てベルト
※腰回りが痛くならないようサポートしてくれるもの
※あった方がいいです
2,000~3,000円 - 腰袋
※ポケット多めのものが良い。けっこう入れます(笑)
2,000~4,000円 - ペンチ差し(2段、3段)
2,000~3,000円 - ドライバー2本差し
2,000~3,000円 - ペンドラケース
※ペン式の充電インパクトドライバーを収納するもの
1,000~3,000円 - インパクト掛け
※インパクトドライバーを保持しておくもの
1,000~2,000円
※充電工具は個人差があるので使いやすいものがいいです。
個人的には14.4Vマキタのインパクトを使ってます!
ペンドラだとパワーが物足りない時が多く、バッテリーも容量が小さいので減りが早いです。
インパクト式か回転式ドライバーの選択はインパクトでOKです!
2-2. 腰道具の中身
エアコン工事で最低限、必要な工具類
- カッター
~1,000円 - ペンチ
2,000~3,000円 - ニッパー
2,000~3,000円 - ケーブルストリッパー
※電線の皮をむく工具
3,000~8,000円 - スケール(メジャー)
~1,000 - 水平器
※短いと水平とりにくいです。
2,000~3,000円 - ペン・鉛筆
※寸法出しや、位置決めメモに使用
~300円 - テスター
※電圧測定、導通チェックなどに使用
2,000~4,000円 - 六角レンチ
※室外機バルブ解放時などに使用
~1,000円 - ペン式インパクトドライバー7.2V 1.5A(充電器、バッテリー2個付き)
~15,000円 - インパクトドライバー14.4V 3A(充電器、バッテリー2個付き)
30,000~35,000円
※充電工具は個人差があるので使いやすいものがいいです。
個人的には14.4Vマキタのインパクトを使ってます!
ペンドラだとパワーが物足りない時が多く、バッテリーの減りも容量が小さいので早いです。
インパクト式か回転式ドライバーの選択はインパクトでOKです!
バッテリーは最初は安い3AでOKです。
その後、容量アップで6Aとかにしましょう!(重くなりますしね)
2-3. ツールバッグと中身
ツールバッグとは、工事をするとき常時もっていくバッグです。
- ツールバッグ
(腰道具には入れないものを入れておくバッグ)
※ポイントは、できるだけ
小さめ・収納多め・使いやすい・たくさん入る・丈夫なこと
2,000~4,000円 - フレアツール
※配管をフレア加工する工具
※手回し式・ラチェット式(充電式ドライバー対応)
※個人的にはラチェット式がおすすめ
12,000~18,000円 - モンキーレンチ(2本)
4,000円(2本) - トルクレンチ
※配管のフレアナットを規定トルクで締め付ける工具
2分・3分・4分(セットもの)
※2分、3分(2.2kw~5.6kwのエアコンで使用)
※4分(6.3kw以上のエアコンで使用)
~16,000円 - チューブカッター
※配管をカットする道具
3,000~4,000円 - リーマー
※配管のバリをとる工具
2,000~3,000円 - 真空ポンプ
※電源式・バッテリー式
23,000~26,000円 - 真空ゲージ
※アナログゲージ・デジタルゲージ
※アナログは耐圧がかけれないので、デジタルがおすすめ
~14,000円 - チャージホース
※真空ポンプのホース
※真空ポンプ買ったら付いてきます
~1,500円 - チャージバルブ(コントロールバルブ)
※チャージホースを外す際、効率よく外す工具
~3,000円 - ダクトカッター
※化粧カバーをキレイにカットする工具
8,000円 - ハンマードリル
※配管穴あけ、コンクリはつり、様々な場面で使用
25,000~30,000円 - コアドリル
※ハンマードリルに装着するもの
※構造体によって使い分ける
マルチタイプ用:6,000円
コンクリート用:15,000円
2-4. 脚立・ハシゴ
脚立は最低でも
室内用 1つ
室外用 1つ
スライダー(長ハシゴ) 1つ
- 脚立
※長谷川工業がおすすめ
※屋外は足が伸縮するタイプがおすすめ(高額で重いけど、いろんな現場で対応できる)
3尺(屋内用) 4,000~6,000円
6尺~7尺(屋外用) 10,000~20,000円 - スライダー(長ハシゴ)
※2Fの屋根上まで伸びる長さのもの(8mくらい)
※2F→1Fの配管引き下ろし工事などに使用
25,000~35,000円
工具類
独立に必要な工具類の費用
ざっくり28万円
3. エアコン工事 独立に必要な「材料・消耗品の費用」
最初はどのくらい仕入れておけばいいか分からないと思います。
開業資金をどのくらい用意できるのかにもよりますので、仕事に慣れてくるまでは、仕入れの量は少なめでいいかと思います。
慣れてくると年間の流れがわかってくるので、状況に応じて仕入れ量をコントロールするといいです。
また、繁忙期に売上が伸びるので、ここで閑散期分の仕入れをしておくのもいいですね!
特に、配管・電線・化粧カバーはよく使う材料になるので、在庫が多めでも大丈夫です。
セール中に多めに仕入れるのもありです!
- テープ
※何かと使うビニールテープ
100円/個
10,000円(箱) - コーテープ
※幅広の配管に巻く化粧テープ(粘着・非粘着あり)
200円/個
20,000円(箱) - パテ
80円/個
8,000円(箱) - 断熱包帯
※メーカーによるが、エアコンに付いてくるので使わないときは取っておくこと - ボードアンカー
※エアコンの背板を設置するときに、下地が無い場合に使用するもの
※かさ式を推奨します
5,000円/200本 - 配管
※2分、3分(2.2kw~5.6kwのエアコンで使用)
※4分(6.3kw以上のエアコンで使用)
2分3分 9,000円
2分4分 14,000円 - ドレンホース
※耐候性のものがよい
1,500円(1箱50m) - 断熱ドレンホース
※結露防止のドレンホース
4,000円 - プラロック
※室外機の足台
100円/個
10,000円(箱) - スリーブ
※配管穴あけ後に壁内に通すもの
150円/個
15,000円(箱) - サドル
※配管を固定するバンド
20~40円/個 - 電線
VVF2.0×2C(100m)
※電気工事用
8,000円
VVF2.0×3C(100m)
※エアコン内外渡り線
10,000円
IV1.6(300m)
※アース用
8,000円 - 化粧カバー
※かなりのサイズ・パーツがあるので、よく使うものの合計金額としています。
屋外用:200,000円
※屋外用はカラーバリエーションが豊富なため、金額が高めです。
※ほとんどのホームセンターでも取り扱っているので、最初は、必要に合わせて購入していくのも手間だけどありですかね。
屋内用:80,000円
※屋内用はカラーが限定されているので、個々のパーツは屋外用より高額ですが、使用頻度は少ないです。 - エアコン室外機架台
※頻繁に使うものであげてます。
屋根置き:2,500~3,000円
屋根置き直角:3,500~4,000円
壁面用:3,000円
天吊り用:3,000~5,000円
一段置き:3,000~4,000円
二段置き:8,000~10,000円 - 窓パネル
※窓の横に取り付けて配管を通すことができるパーツ
3,000~6,000円 - 縦桟(タテサン)
※土壁へ取り付ける時などに使用
500円/個
10,000円(箱) - コンセント類
100V(露出・埋め込みタイプ)
200~500円
200V(露出・埋め込みタイプ)
400~700円 - ブレーカー類
安全ブレーカー(100V・200V)
600~1,000円
コンパクトブレーカー(100V・200V)
800~1,200円
材料費
独立に必要な材料・消耗品の費用
ざっくり50万円
※屋外化粧カバーのカラーバリエーションが多いので、金額があがります。
4. エアコン工事 独立に必要な「車両の費用」
結論からいって、「ハイエース・キャラバン」のどちらかを選択!
そして、ディーゼル! もぅこれは絶対です!
当たり前ですが、工事に必要な工具・材料は常時積載ですし、工事する商品(エアコンなど)の積載もあるので、
絶対たくさん積めた方が良い!
あと、3人乗りがオススメです!
基本、後部座席は必要ないので、後ろのスペースはすべて積載スペースにします。
僕の失敗談ですが、最初、5人乗り仕様のハイエースを購入して、少しでも積載スペースを確保しようと、後部座席を取ってしまいました。
そうすると、車検時に後部座席が無いので毎回どうするのかで、面倒です。(年1回車検)
4ナンバーになるので、新車時2年、その後、1年車検となります。
車検もだんだん厳しくなってきたので本当に面倒でした。
1年がめちゃくちゃ早いんですよ!!
軽バンでも対応はできますが、大きく稼ごうとした場合は厳しいと思います。
とは言え、「最初からそんなにお金ないよ~」って人もいると思います。
特に、ハイエースは中古でも高いですから・・・ただ、売る時も高いです!
僕もそうでしたが、これから本気で独立していきたい人は、自家用車を売って事業用として買うべきです。
特に、自宅に2台、車がある人は、自営で独立すると、自身はハイエースしか乗らなくなるので、自家用車は不要。
ハイエースは乗りやすいし、いっぱい積めるし楽ですよ!
必然的に、1台はファミリー用になります!
資金が無い人は、最初はリースで借りて、夏の繁忙期に稼いで新車を買うってのもありだと思います。
1年働けば、すぐ買えちゃいますからね。
ディーゼルとガソリンだと値段が格段に違います。
最初だけは、走行距離が短めで比較的新しい、安い中古ガソリン車を選ぶのもありかと思います。
最初はカッコ良さはどうでもいいのでまずは、頑張って稼ぐこと!!
僕は、最初にカッコ良さを求めハイエースのスーパーGLを買いました(笑)
中古でしたが、9年程乗りましたので、頑張って稼いでくれたと思います。
おすすめは、最初は中古 → 稼ぐ → 新車 → 新車・・・
新車を乗り回していく方が、最低10年は乗れるから総合的にお得!!
300万でも10年乗れば、年間30万です! ざっくりですが(笑)
※ガソリン車を選択肢に入れると100万以下でたくさんあります。
※キャラバンの方が安め
※売却時はハイエースのディーゼルが高め
ハイエース・キャラバン価格相場
中古相場 100万~200万
車両費
独立に必要な車両の費用
ざっくり120万円
月額払いで新車買うなら
リースナブル
まとめ
開業資金
- 独立に必要な工具類の費用(ルームエアコン)
28万円
- 独立に必要な材料・消耗品類の費用
50万円
- 独立に必要な車両の費用
120万円
独立に必要な開業資金
合計:約198万円
ざっくりと最低限必要な工具・材料で算出してみましたが、いかがでしたでしょうか?
「意外にかかるやん」「そんなもんなんだ」人それぞれだと思います。
ただ、他業種に比べれば開業資金は低いと思います。
開業資金として高額になるのは、やはり車両ですね!
この車両をどうするかで、変わってくると思います。
軽バンでも可能ですが、やはりハイエースをおすすめします!
結局、ほとんどの人が最後はハイエースになります(笑)